沖縄初開催の CMC_Meetup Okinawa Vo1 に参加してきました。
CMC ( Community Marketing Community ) は「コミュニティマーケティングを考えるコミュニティ」です。
沖縄で情シス(会社の情報システム部門)のコミュニティを立ち上げたいと考えており、コミュニティ運営を勉強するために参加しました。プロダクトベースのコミュニティの話題も多かったですが、「コミュニティの育て方」という観点で非常に参考になりました!!
イベント後、情シスコミュニティの立ち上げに向かって動き始めたところまで書いておきます。
Meetup!!
当日の様子をトゥギャっていただいています。(懇親会のお店探しで中座してしまったので、見返せてすごく救われました。ありがとうございます。)
「地方」と「コミュニティ」
コミュニティとは、もともと「地域軸に根ざした共同体」を指す言葉であり、地方とコミュニティの親和性は非常に高そうです。 とくに沖縄は「他の都道府県=(地理的に)海外」なので、よりコミュニティ色が強いと感じます。
「コミュニティの起点はオフライン」というお話もあり、沖縄でのコミュニティ立ち上げはまさにセオリー通りです。
マーケティングのゴールは「行動を継続させること」
プロダクトを実際に使ってもらい、さらに使い続けてもらうことがマーケティングのゴールとのこと。
コミュニティも継続を通じてグロース(成長)することが大切で、「3回目のイベントに仲間が集ってくれるかどうか」が成否の判断ポイントになるそうです。
立ち上げたコミュニティが軌道にのったのか?→「3回目」にヒトが来てくれているかどうか。
— ぴろし/dora (@pirox_07) 2019年11月22日
1,2回目でうまく期待値を設定できて、参加者を維持できているかどうか。
#CMC_Meetup
「1回目は勢いで、2回目もそのノリのままイベントを開催・集客できるけれど、うまく期待値を設定できないと3回目には来てもらえない」とのこと。「この場に参加すると、こんなメリットがあるのか」と感じてもらえるコンテンツや雰囲気・文化づくりが重要になりそうです。
Who と What の解像度
マーケティングのWho / What / How x Why フレームワーク。ユーザやコミュ二ティとの対話で、特にWhatの部分が言語化されることが多い。 #CMC_Meetup pic.twitter.com/86k0CoHMxt
— Hideki Ojima @ パラレルマーケター (@hide69oz) 2019年11月22日
マーケティングの世界には " Who / What / How × Why " で考えるフレームワークがあるそうで、コミュニティマーケティングでは Who と What が重要とのことでした。 ユーザコミュニティが関心軸による集まり(〇〇に興味を持っているXXさん達の集まり)だからですね。
プロダクトのコミュニティの場合この2点は決まっているはずですが、ユーザコミュニティからのフィードバックを通じてより解像度が高まる(=コンセプトが明確化)ことがアルアルだそうです。
コミュニティのメンバー構成
コミュニティは3つレイヤーで構成され、グロースのためにファーストピンになってくれる人を探すべし、とのこと。
- ファーストピン
- リーダー:「アウトプット」ができるヒト
- フォロワー:「アウトプット」を「フォロー」できるヒト
- ワナビーズ:興味はあるが、インプットのみを要求するヒト / まだアウトプットやフォローには至らないヒト
ファーストピン層は、コミュニティ全体の20%ぐらいになるそうです。
懇親会での壁打ち
「懇親会までがコミュニティイベント」という言葉通り、イベント後の二次会で小島さん( id:hide69oz )に壁打ちをしていただきました!!
まずは共感者をつくるべし
「情シス」という枠でコミュニティを作るために「まずは共感者を探しましょう」とアドバイスいただきました。というわけで、リーダー候補を探しにいきます!!
関連する話で「コミュニティの運営は3名でやるのが良い」と聞いたこともあります。ひとりでの運営だと個人の繁忙度合いに左右されてしまう、ふたりだと対立してしまうことがある、そうで、3名だと良い感じにバランスがとれるそうです。
コミュニティテーマの解像度
共感者探しの課題として「『情シス』という言葉だけでは何を目的とするコミュニティかわかりづらいので、もう少しテーマを明確にした方が良い」とのご指摘も。
情シスの仕事は本当に幅が広く「え、それ情シスの仕事?」と思う瞬間が多々あります。(そして1/3ぐらいは情シスの仕事ではないはずだけど、流れてきてしまう。。) 個人的にはそのカオスな面も含めて「情シス」だと思っていて、幅の広い課題に向き合い解決するための知見やノウハウを共有して、ときにはオフラインの場で一緒にブレストできるような仲間がほしいな、という思いがコミュニティ立ち上げのモチベーションになっています。と、こう書いていてもまだモヤっとしている状態なので、言語化を進めていこうと思います。
市場をリサーチしてみよう
話が進むうちに「そもそも、沖縄に情シスと呼ばれる人間がどれだけ存在するのか?」という疑問にぶつかりました。
実は以前に『 Zero Trust Networks 』の読書会を開催したのですが、もともと声がけしていた知人以外は集まらず。。
Twitter での呼びかけだったので拡散力不足も一因でしょうが、他にもこんな原因がありそうです。
- 沖縄の情シスは Twitter を見ない
- 沖縄の情シスはゼロトラストへの興味が薄かった
- 沖縄の情シスは自主的な勉強会への興味が薄い、もしくは勉強会の存在を知らない
- 沖縄の情シスは那覇にはあまり生息していない(開催場所が那覇だったので)
- 「情シス」と言われてもピンと来ない(総務部門や開発部門者が兼任、IT詳しそうだから任命されちゃった、等のバックボーンの方が多い)
- その他
この1年ほどエンジニアのコミュニティや勉強会に参加してきて、そこでお会いできた情シス担当の方は1名だけ。。1、3あたりは当たらずとも遠からず、な気がします。。
リサーチしてみた
CMC_Meetup の後、「なぜ沖縄の IT 化は進まないのか?」を考えるイベントを見つけ、実態を知るために参加してきました。 沖縄県中小企業家同友会が提案した「中小企業の IT 化に関する政策要望提言」の説明後に参加者間でディスカッションをするもので、参加メンバーは IT コーディネーターの資格を持つ県内 SIer の方が多かったです。
・・・そこで聞いたのです。「県内のほとんどの会社が零細企業で、そもそも情シスの必要性を感じるような状況にない」説を。。(メールなんて使えないから連絡手段は Fax 限定、なんてトンデモ話も。。)
統計情報(平成28年経済センサス-活動調査)も確認したところ、全体の8割超が10人未満の企業で占めており、「情シスを設置している企業は多くない」という仮定は的を得ていそうです。
今後の活動
限られたリソースで戦うためにこそ IT の活用が必須なので、情シスのニーズ自体はあるはずです。情シスコミュニティが何かしらのプラスになることを願って立ち上げに向けて活動します。(ひとり情シスは寂しいので仲間をつくってワイワイやりた〜いというのが本音です。)
コミュニティマーケティングの原則にのっとり、2020年1月〜2月で共感者(同じ関心軸を持つ賛同者)を探します。 外部にアンテナをはっている方々に狙いを定めて Twitter やブログでの情報発信と、情シス関連イベントへの参加でリーチしていこうと思います。
1月には「社内 IT やってるヒト新年会 in 那覇」も開催予定です。参加してくれた方の興味の対象やニーズを伺って、コミュニティテーマの解像度を高めていきたいです。
まとめ
- 地方でこそコミュニティを立ち上げよう!!
- コミュニティのテーマの解像度を高めるべし!!
- 共感者を探すために行動すべし!!
- オンライン
- 新年会を企画して Twitter で周知
- ブログで情報発信を続ける
- オフライン
- 情シス関連イベントに参加して声をかけまくる
- オンライン
余談
「多くの方からユーザコミュニティに関する質問を受けるが、内容が似ているので、興味のある人に一斉に聞いてもらうためにも CMC を立ち上げた」と小島さんがおっしゃっていました。それを裏付けるように、イベントや懇親会での質問のほとんどが「ビジネスも人生もグロースさせる コミュニティマーケティング」に書いてありました。良書です。
イベント参加される方は、事前に読んでおくとより理解度が深まりますよ!!